世界に広がる切り絵の歴史

  • 2016.09.26 Monday
  • 23:01

JUGEMテーマ:アート・デザイン

 

切絵は、繊細でありながら力強い存在感を放つ、とても魅力的な世界。

そんな切絵の歴史や文化について、少し御紹介します。

 

 

 

光と切絵との関係〜バリの切り絵

 

切絵の魅力の一つに、光との相性の良さがあります。

光を通して切絵を見た時に、今まで主役であった輪郭線が影となり、

空白の部分がその役割を受け継ぎます。

 

光も影も主役なのです。

 

バリの伝統的な人形の影絵劇、ワヤン・クリでは、

皮で細工された人形や背景等に美しい切り模様があります。

観客は両面から人形そのものの模様も、

影絵としても楽しむ事が出来るように作られています。

 

kentkenyamaさんのyoutube投稿より

 

ロシアの美しい折り切絵

 

冬が長く寒いロシアでは、

雪の結晶の折り切絵が古くから親しまれています。

 

古代ロシアの白樺の透かし模様の皮細工がその由来と言われていますが、

紙で出来たとけない雪の結晶を窓やランプシェイド等に貼り、

日常の楽しみにしています。

 

タンタンの雪の結晶300デザインより

 

このような絶妙な持ち味は、どの分野にも見られない表現で私たちを魅了します。

切絵が広く深く、世界中で愛されている大きな理由なのではないかと思います。

 

 

 

 切り絵の文化、日本では・・・

 

様々な伝統文化に関わりをもつ切絵ですが、

日本では着物染めの型紙としての職人技であったことは広く知られています。

 

沖縄紅型→伊勢型紙→江戸小紋 と、都にわたるにつれて

その模様もどんどん緻密になっていくのですが、江戸時代では、

模様が細かければ細かいほどファッショナブル!だったのです。

 

以前紅型教室に参加させて頂いた事があります。

 

沖縄紅型図案

 

型紙は大柄で味のあるものが多く、中国に近い事から、

染色の色使いも、中国の伝統的な色合いの影響が強く残っています。

 

染めの作業は紙の抜き部分にノリをのせて布地の型抜き部分が染まらないようにし、

染めの色を選んで重ねていくのですが、これがまた時間がかかります。

 

江戸小紋を染めようとなると、その手間は想像もつきません。

 

一つの着物が仕上がる過程の型抜きから染めまで、

いかに手のこんだ作業であるかがわかり、伝統工芸の貴重さを感じました。

 

型抜きに使われる型紙は渋紙といって、柿渋から出来た丈夫な紙。

筆で何度もこすられ、染色に使われても長持ちする丈夫な紙で、

これを作るにも職人技が必要ですが、その生産技術そのものが

減っていく時代ではこれもまた貴重な品になっています。

 

そう考えると、切り絵の型紙が用いられた着物には、

職人、職人、また職人の技が必要となり、

本当に手間のかかる貴重な存在である事がわかります。

 

量産化が劇的に進む現代では、こうした貴重な伝統が守られていく為に

私たちが出来る事は何かを考えさせられます。

 

 

 

切り絵の発祥の地

 

「透かし彫り」の工芸品は古くからどこの国でも見られますが、

昨今見られるような細かい細工・絵柄の切り絵が広まったのは

中国からである、と、多くの人が考えているようです。

 

中国からシルクロードをわたりヨーロッパへ、

海を渡り日本へとその文化が流れているのは確かなのですが、

中国へはどこからやってきたのか。

 

実はインドが発祥である事をご存知でしょうか。

 

出版社が発行している切り絵関係の本でさえ、

切り絵の発祥は中国である、と掲載している事を考えると、

あまり知られていないのではないかと思います。

 

インドでは、切り絵で出来た型紙に砂をまぶして、

型紙を抜くとそこに砂でできた繊細な模様が浮かび上がり、

それを神聖な祈りの儀式として使っていたそうです。

 

日本では、宮崎県高千穂町で魔除けの神事としても使われています。

 

美しい僧職・工芸品、染め物用の型紙というだけでなく、

そうした神聖で神秘的な用途に使われている切り絵や透かし彫りは、

いつの時代も人を魅了し、多くの国々で「伝統工芸」として

その国なりの進化を遂げながら、脈々と受け継がれているのです。

 

最近切り絵人口も増え、まだまだマイノリティーではあるものの、

切り絵関連のアーティストさんや商品が増えているからこそ、

その世界の興味深い歴史も含めて、広く深く知られてゆくと良いなあと思います。

 

 

(もし、ここ1〜2年で、「切り絵の発祥はインド」っていうのが

切り絵業界での常識的知識になっていたら、少しは貢献したかも??

って思ってもいいかしら????なんてね笑)

切り絵を始めたきっかけ

  • 2016.09.25 Sunday
  • 19:30

JUGEMテーマ:アート・デザイン

 

 

切り絵を始めたきっかけ

 

 

中学一年の時に、「けしごむはんこ」を作るのが流行っていました。

多分何処の学校にもはやりの時期があるかと思います。

 

消しゴムハンコはちいさなちいさな版画の世界。

 

この小さな世界を彫刻刀で削って創って行くのは

なかなか楽しかったのですが、ある時「小さすぎる!」

と、ふとこの3cm弱の中からより世界を広げたくなり、

彫刻刀を紙にあてて、猫か花を切ったのが一番最初の切り絵です。

 

 

中学一年生の時の作品

 

しばらく、かなり単純なものを切っていたのですが、

だんだん複雑な図案にも挑戦するようになり、

気がつけば友達の「これ切って」というリクエストにも

答えられるようにまでなりました。

 

 

中学二年生の時の写真

 

 

「ずっと続けてみよう」と思ったのには、

何回かきっかけがあります。

 

中2の頃、授業中に切り絵を切っていると、

普段授業に関係のない事をしていると必ずとりあげる先生がいらっしゃいました。

 

その先生が、私が別の事をしている様子を見つけて、

 

「あーまずい、取り上げられちゃう」

 

と思ったら、先生はまさかこった模様の切り絵が

出てくるとは思っていなかったらしく、

 

「こ、こういうのは授業中にはおやめなさいね」

 

と、そっと見つけた切り絵を返してくれました。

今までに無かった事なので、もしかしたら自分は

結構素敵なものを創っているのかもしれない!と、

そのとき初めて思いました。

 

その当時担任だった歴史の先生が、

 

「切り絵とても綺麗ね、これは中国の

剪紙というのだけど、見た事ある?」

 

 

と、中国の工芸品を下さいました。

 

 

 

 

 

切り絵をはじめたのは何に影響を受けたという事でもなく、

気がついたら切っていたので、それが私にとっての一番はじめの

工芸品としての切り絵との出会いでした。

 

剪紙の図案は、「民間芸術」として、

独特の味をだしていました。

 

 



【萬氏剪紙】吉祥字

 

 

 

 

私は西洋美術や中近東の古代美術品の文様や模様が

 

 

好きだったので、伝統工芸品と出会った感動と、

西洋の絵画に影響を受けながら自分の図案を進化させていきました。

 

 

図案としては、当時アールヌーボーにはまり、

このアールヌーボーの世界が切り絵ととても愛称が良く、

ミュシャのようなタッチのものをよく切っていました。

 

アメリカに行ってからは、インディアンの文化に触れて、

羽の装飾に身を包んだインディアン等を制作。

 

その頃には大分複雑な図案を、切る事が出来るようになり、

更に切る紙を工夫する事で、モダンな切り絵の世界を展開したりもしていました。

 

 

 

 

こちらはその代表的な作品で、「犬インディアン」。

 

 

アメリカでは寮生活でしたが、高熱を出して

保健室で一日休んでいた事があり、その時に保健室で一日かけて創ったもの。

 

 

「あなた、病気なのに休まなくちゃ!

・・・わお、なんて綺麗なの。

え?これを他の生徒さんにあげるですって??

だめよ、ちゃんとお金をとらなくちゃ!」

 

先生が校内での商売をすすめて下さった事には

カルチャーショックを受けましたが、嬉しかったです。

 

その頃、切り絵ではなく鉛筆で他の生徒さんの似顔絵を

描いてあげたりしていたので、それについても、

 

「一枚2〜3ドルくらいとらなくちゃ!」

 

と、その先生がすすめて下さったので、ぼちぼち切り絵で

販売をスタートしたのはその頃からでした。

 

アメリカでの続けるきっかけはそんなエピソードからです。

 

あとは、私は色を使うのが苦手(アクリルや日本画、油絵、水彩等)

なので、着色の必要が無い切り絵の世界は達成感も得易く楽だったのです。

 

色を使い始めると、深みを出したくなったり、

こってしまうと本当に終わりが無いというか・・・

 

必然的に単色切り絵の世界で創作を続ける事になりました。

 

 

切り絵は、色々な画材を集める必要も無く、

オルファのデザインカッターと替刃とお好みの紙さえあれば

誰でもスタート出来る気軽さがあります。

 

やり始めるとなかなか面白いものですので、

興味のある方は是非始めてみて下さいね!

 

 

 



切り絵工房 鳥編




切り絵工房 花編

 

 

Ehon de Workshop, 好評のうち終了。

  • 2016.05.28 Saturday
  • 23:35
JUGEMテーマ:アート・デザイン

Ehon de Workshop!



いらして下さった皆様、切り絵や彫刻ワークショップに参加して下さった皆様、お店の皆様、ありがとうございました!









切り絵ワークショップに参加して下さった皆様の作品!







新作絵本の猫のシルエット等をモチーフにした彫刻のワークショップも。








赤坂壌泡組でのワークショップ&パーティ、無事終了致しました。

Ehon de Workshop 後の打ち上げ後、六本木のBar にて私達につかまった、バーテンさんと常連さんの作品。



今度切り絵Barやります!?



切り絵和風照明

  • 2008.07.10 Thursday
  • 13:03
KC3A0010.jpg
昨日切り絵講師してきました。

手前が私、後ろが生徒さんの作ったもの。
使っているモチーフは高橋書店の切り絵工房より。


素敵なランプが出来ました

切り絵講師その2・折り切絵?

  • 2008.06.26 Thursday
  • 12:23




最近、こういう切り絵も流行っているそうです。
私のクラスにも取り入れてみました。
簡単にたくさんかわいらしい切り絵ができます。

画像は、ホワイトボード使っての説明と、
生徒さんの作ったもので、クッションと、
メッセージカードです。折り切絵をつくり、
出来上がったものをもとに型紙をつくり、
スプレーで転写。

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